刈払機の刃の種類と使い分け。下刈り現場で4種類をこう選んでいる

本記事は筆者の林業現場での実務経験および公的機関の情報をもとにした一般的な情報提供を目的としています。症状の判断や治療の代わりとなるものではありません。実際の対応については医療機関・専門家にご相談ください。緊急性が疑われる場合は、ためらわず119番通報してください。
刈払機の刃には、笹刃・2枚刃・チップソー・ナイロンコードの4種類がある。どれが一番いいという話ではなく、現場の状態によって使う刃を変えている。最近の現場で、その基準をあらためて意識したので書いておく。
現場の状態で選ぶ4つの基準
- 硬いかやが多い現場、下刈り全般 → 笹刃(ささば)
- ツルが巻いている場所 → 2枚刃
- 飛び石が気になる、または草が少なくスピード重視の場所 → チップソー
- 綺麗さ重視、網目状の草があって切りにくい、傷をつけてはいけない場所 → ナイロンコード(紐タイプ)
同じ現場の中でも、区画によって刃を替えることがある。1種類の刃で最初から最後まで押し切るわけではない。実際に使っているのはこの4つ。
ツルが絡む場所で2枚刃を使う理由
笹刃は硬いかやや灌木には強いが、ツルが巻いているような場所では刃にツルが巻き付いて止まりやすい。2枚刃は刃渡りが長く、ツルごと一気に切り落とせるので、こういう場所ではこちらに替える。
飛び石が気になる場所や、草の量が少なくてスピードを出したい場所はチップソーを使う。チップソーは金属刃の中でも回転を上げやすく、テンポよく進める分、硬いものに当たった時の跳ね返り(キックバック)には気を使う必要がある。刃の左前3分の1で刈るといった構え方は、刈払機のキックバック対策にまとめた。
ナイロンコードと2枚刃は「集める手間がない」のが利点
ナイロンコードと2枚刃には、もう一つ共通の利点がある。草を切るというより軽く粉砕する形で刈るので、刈った後に集めて回収する必要がない場所が多い。チップソーや笹刃で刈った草は、切り口が大きく残って山になりやすいが、この2種類は刈った跡がそのまま散って目立たない。仕上がりの綺麗さを求められる場所でナイロンコードを選ぶのは、傷をつけない以外にこの理由もある。
メンテナンスは2枚刃が一番楽
4種類の中で、個人的には2枚刃が一番好きだ。理由はメンテナンスのしやすさにある。
- グラインダーで軽く研ぐだけで、すぐ切れ味が戻る
- 片面の切れ味が落ちたら、表裏をひっくり返すだけでもう一方の刃がすぐ使える
笹刃も休憩のたびに丸やすりで研いでいるが(雨の日の刃の手入れ参照)、あくまで一時的な当て直しで、時間を取った本研ぎは角度を整え直す作業になる。2枚刃はその本研ぎ自体が短時間で済み、しかも表裏で2回使える分、1枚あたりの持ちも良い。
まとめ
刃を選ぶときに見ているのは、草の硬さ・ツルの有無・飛び石や傷のリスク・仕上がりの綺麗さの4つ。今日みたいに現場の中で条件が変わる日は、休憩のタイミングで刃そのものを付け替えることも普通にある。刈払機を使うなら、まず自分の現場でどの条件が一番多いかを見極めてから刃を選ぶといいと思う。
刃の選び方とあわせて、1日にどれだけ刈れるかの目安は下刈りは1日何ha刈れるかにまとめました。