FIELD DISPATCH — 九州南部・造林現場より
ハチより、ヒルより、
マダニが怖い。
林業歴4年・造林作業員が、九州の山で見てきた「本当の危険」を発信する山林安全メディア。

発行: 山守ラボ / 記録者: 屋号 希翔
スズメバチ

下刈り中にアシナガバチの巣に遭遇し、携帯していた蜂スプレーで対処した現場の記録です。小さな巣にはその場で効きますが、スズメバチには噴射してもノックダウンまで時間がかかり、外した個体は刺しに来ます。林業現場でスプレーを携帯する理由と、スズメバチには噴射せず離れるべき理由を、森林総合研究所などの資料とあわせて整理します。

環境省の資料によると、対馬で確認された特定外来生物『ツマアカスズメバチ』は、すでに福岡・宮崎・大分など九州本土にも広がっている。在来スズメバチとの見分け方、地上10m以上の高所に営巣するために林業の高所作業で不意打ちを受けやすい理由を整理した。

スズメバチの巣の駆除費用は、見つけやすい場所で2万〜3万円、屋根裏や壁の中で5万〜10万円が相場です。自分でやるか業者に頼むかは金額ではなく巣の場所と種類で決まります。相場・判断基準・自治体の補助金を先にまとめ、数万円の差が何に対する対価なのかを整理しました。

蜂に刺された当日は平気だったのに、翌日以降に腫れが広がるケースがあります。よくある「遅延型反応」と、受診が必要な「蜂窩織炎」の見分け方を、公的資料・医療機関の情報をもとに整理しました。

蜂に刺された後、作業を続けていいかどうかは軽症・中症・重症・重篤の4段階で見分けられます。厚生労働省の資料に基づく症状の見分け方と、実際の労働災害事例から学ぶべきことを解説します。

2026年7月、茨城県つくば市でスズメバチにより15人が搬送される被害が発生しました。専門家が指摘する「活動早まり」の理由と、林業の現場で例年より早く警戒すべき理由を解説します。

山林作業中にスズメバチに刺された際、現場で何をすべきか。応急処置の手順と、救急要請・病院受診が必要な症状の見分け方を、林業従事者の実体験を踏まえて解説します。

林業の現場でスズメバチの巣を見つけたときの対処法です。その場での動き方、作業を止めるか続けるかの判断基準、自分たちで処理せず業者や自治体に頼むべきケース、現場での共有の仕方を、下刈り中に枝木の山の中の巣に気づかず刈り進めた実体験と、森林総合研究所の資料をもとに整理します。
アシナガバチ
マダニ

マダニに刺されていなくても、感染した飼い犬・猫の看病を通じてSFTS(重症熱性血小板減少症候群)に感染するケースが報告されています。2025年10月には東京都内で飼い犬の感染例も。健康なペットとの通常の接触では感染しないという条件も含め、正しい知識を解説します。

2026年、マダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)の患者数が7月時点で104人、6年連続で100人を超えました。従来「西日本中心」とされてきたこの感染症が、2025年には関東・北海道でも確認されています。致死率27%というデータの意味と、現場で見直すべき前提を解説します。

九州の林業現場で実際に足が腫れるほどマダニに刺された経験から、気づきにくい咬まれ方の特徴、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)のリスク、正しい対処法を解説します。
ヤマビル
クマ
マムシ
下刈り

下刈りの現場で草刈機(刈払機)が始動不良になり、プラグ掃除でいったん直ったのに再発し、エアフィルターの掃除で安定した実例を紹介します。STIHLの点検の目安とあわせて、エンジンがかからないときにプラグとフィルターを一緒に確認する理由を整理します。

下刈りで1人が1日に刈れる面積の目安を、林野庁が公表した実測データ(1haあたり5.4〜9.6人日)から整理します。面積から必要な日数を出す見積もり方と、面積が増減する条件も紹介します。

刈払機の刃は笹刃・2枚刃・チップソー・ナイロンコードの4種類を、現場の状態で使い分けている。硬いかやは笹刃、ツルが巻く場所は2枚刃、飛び石が気になる場所はチップソー、傷をつけたくない場所はナイロンコード。粉砕できて集める手間がない利点と、研ぎやすさで2枚刃を選ぶ理由をまとめました。

刈払機のキックバックは切り株や隠れた枯れ枝が相手で、完全には防げない。だからこそ効くのが『起きても刃が足に来ない刈り方』。刃の左前3分の1で刈る・左足前で構えるといった具体策と、2人作業での距離の取り方を、下刈り現場の体験と2026年8月の草刈り機死亡事故を交えてまとめました。

下刈り作業中、刈払機で萱(かや)を刈るとき、雨や朝露で濡れている方が切りやすいと感じた現場の体感を、繊維の硬化という観点から考えます。「濡れた草は絡みつきやすい」という一般論とは別に、晴天でカラカラに乾いた萱特有の切りにくさがあるという、林業現場での実体験にもとづく話です。
伐木作業

特殊伐採の現場で聞いた「ヒノキは根を横に伸ばすから丈夫、スギは根が張ってないから引っ張ると倒れやすい」という話を、森林総合研究所や林野庁の資料で確かめました。ヒノキの根は浅く横に広がり、スギの根はむしろ深め、根1本の強さはほぼ同じでした。スギの倒木が多い理由とロープをかける木の選び方もまとめています。

特殊伐採(吊り切り)の手伝いで、地上でロープを引く係をしたときの体験をもとに、器具からロープの巻きが外れる・ロープに体ごと持っていかれる・逃げ場がないといった地上作業の危険と、巻きの確認・立ち位置・合図の決め方など、手伝いに入る前に知っておきたい注意点を、海外の死亡事故の報告書とあわせてまとめました。

グラップルのウインチで集材中、切り株に引っかかった材が急に外れ、外しに近づいた作業者に激突して1か月入院した事例をもとに、張力を抜いてから近づく・材の通り道に立たないなど、引っかかった材を安全に外す5つの手順と、2人作業での合図の決め方を、労働局の災害事例とあわせてまとめました。

伐木作業中に目の前で起きた重大な労働災害の経験を匿名化し、厚生労働省・林野庁の公的データと安全衛生規則をもとに、声掛けと作業範囲確認を「形だけ」で終わらせないための実践ルールをまとめました。
滑落・転倒
悪天候

秋の雨の中で下刈りをした日、作業中は涼しくて楽だったのに、仕事が終わってから体がいつも以上に重くなりました。原因は濡れによる冷えです。水は空気の20倍以上の速さで体の熱を奪います。カッパを着ても汗で濡れる現場で、現実的にできる冷え対策をまとめます。

水俣の下刈り現場で雷に遭遇した体験から、造林作業の中止義務(安衛則483条)や「最後の雷から30分」ルールを踏まえつつ、雨雲レーダーで待機時間の見通しを立て、濡れた体を冷やして翌日の仕事に響くリスクまで判断材料に加えて作業を切り上げた基準をまとめました。

9月に入って雨で下刈りができない日が続いた。造林専門の個人事業主にとって、雨で飛んだ一日は休養日ではなく収入ゼロの日だ。小雨と土砂降りの線引き、雨の日に回している笹刃の本研ぎと車の整備、それでも雨で飛ぶのは困る以外の何物でもない、という現場の話。

山の天気はなぜ変わりやすいのか。朝は晴れ予報だったのに山では土砂降り、その後「10時まで雨」の予報が実際は9時に晴れた実体験をもとに、地形性上昇気流と気象庁の数値予報モデルの限界から理由を解説します。

夕立の気配を感じながら作業を切り上げようとして落雷に見舞われた実体験と、電波の入らない山奥で遠雷だけを頼りに判断した体験をもとに、気象庁・日本大気電気学会の資料で、山中での悪天候・落雷対策、退避行動、音で距離を測る方法をまとめました。
熱中症

2026年8月6日、島根県邑南町の山林で送電線鉄塔の保守作業をしていた50代男性が、ファン付き作業服とスポーツドリンクを準備していたにもかかわらず、下山中に熱中症とみられる症状で死亡しました。「対策していたのに」という事実が示す、装備への過信の危うさを解説します。

2025年6月、熱中症対策は事業者の罰則付き義務になりました。ですが自伐林家など元請けを持たず単独で山に入る一人親方には、この保護が最初から及ばない範囲があります。一人親方が今日から自分で埋めるべき早期発見・対応手順・周知の3つの備えと、義務化の対象・罰則の中身を整理しました。

厚生労働省が発表した令和7年の職場熱中症統計で、死傷者数が過去最多の1,803人に。死亡者数は減少した一方、林業は業種別ランキングの上位に出てこない。その数字の裏にある注意点を解説します。

夏場の下刈り・伐倒作業で起こりやすい熱中症について、現場でできる予防策と、発症時の症状の見分け方・応急処置を解説します。
腰痛
花粉症
単独作業
装備

空調服は涼しさだけなら半袖、次いで長袖、ノースリーブの順とされます。ただし林業の下刈り現場では、ハチに刺される面積を減らすためと、直射日光を一日遮るために、あえて長袖を選んでいます。半袖・長袖・ノースリーブの違いと現場での選び方をまとめました。

労働安全衛生規則の改正により、救急箱の中身は「一律リスト」から「現場のリスクに応じて用意するもの」に変わりました。チェーンソー外傷を想定した林業向けの救急セットの中身を、公的資料をもとに解説します。

養蜂用の防護服がそのまま林業現場で使えるとは限りません。下刈り・伐倒作業に合った防蜂ネット・防護服の選び方を、実際の使用感を交えて解説します。










